茨城に東大の牧場があることを知ってた?
それがあるんだよ、笠間市(旧岩間町)に。
常磐道岩間インターチェンジを降り、国道六号方面に向かうとすぐ右手に見えてくるんだけど、外からも牛が見えるから、もしかして東大とは知らずともあああそこの牧場かと気付く人は多いかもしれない。
その東大附属牧場、牛や羊、豚などの他にも馬が放牧されているのだが何を隠そうその放牧されている馬というのがダービー馬というから驚きだ。
その名はウィーナーズサークル号、史上初の茨城県産・芦毛のダービー馬である。
1989年のダービー馬ということでね、さすがにあちきも当時のことは知らんけど、ダービー馬というのはその年生産される1万頭のサラブレッドの中から一頭しかなれないんですよ。これが天皇賞や有馬記念なら極端な話、何度も連覇が可能だが、ダービーは三歳になった年一回こっきりの勝負ゆえ、価値は他のGI競争に比べ、遥かに重い。
そのダービー馬が繋養(けいよう)されているというので見学に行って参りました。
なお、こちらは無料だが見学は事前に申請が必要、そして伝染病予防の観点から足を消毒液に浸すため長靴の持参が必須となる。靴がびちゃびちゃになり、靴下の中まで濡れても構わない人はスニーカーでもいいと思うけど。
受け付けで記帳済まし、いざ対面となるのだがここで足を消毒である。
いました、ウィーナーズサークル号。
おおぉ・・・、神々しい。
ありがたや〜。思わず、手を合わせたくなる。
あばらが浮き出てて腰が下がり、いかにもお爺ちゃん馬という感じだが風格はやはりあるわな。 真っ白で美しい馬だ。
威風堂々としており、俺が声を掛けてもガン無視を決め込んで黙々と草をはんでいた。
勝ち組の特権かもしれんが馬もこうしてのんびり余生を送れるのなら幸せだよな。
この辺はイメージダウンなるから、国も胴元の日本中央競馬会も積極的に広報はせんが生産されるサラブレッドの九割以上は走れなくなるとコンビーフにされるか、馬刺にされるか、はたまた動物園にいる猛獣の餌になるかという運命であり、こうしてのんびり余生を送れるというのは凄く幸せなことなのだ。
ちなみに数年前まではここに天皇賞馬であるモンテプリンス号が繋養されており、静かに余生を送り、あの世に旅立ったという。
ウィーナーズサークルを見て思ったのは人間ってつくづく勝手だよなってこと。
若いうちは散々賭事の対象にされ、いざ走らなくなったら手のひらを返され、成績の悪いその他大勢の馬は屠殺場で解体されて人間や虎の腹に納まり、一生を終えるわけでね、観光ガイドの趣旨とは違うが諸行無常というか、人間のエゴには考えるとこがあるわな。
ともかく往年の競馬ファンなら行ってみるのも面白いと思う。
ウィーナーズサークルの馬券で儲かったという人には特に思い入れが深いことだろう。
反対にウィーナーズサークルのお陰ですっからかんになってしまったからって馬にあたってはダメな。
なお、あくまでも生きものなので天候や馬の体調によって見学ができないときもあるのであしからず。
動物が好きなら | ★★★★☆ |
思い入れがある人ならば度 | ★★★★★(★無限大) |
色々考えさせる度 | ★★★☆☆ |
所在地 | 笠間市安居3145 |
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問い合わせ先 | 0299-45-2606 |
利用可能時間 | 要確認(要予約) ※天候、馬の体調により中止の場合あり |
料金 | 無料 |
休日 | 要確認 |
駐車場 | あり(無料) |
ホームページ | http://www.bokujo.a.u-tokyo.ac.jp/ |